<食い倒れ> 2  (小雪さん)

 

  〜一軒目〜

 

「なになに?『ラーメン修羅扇風拳』??変わった名前だな〜」

すんません、字、あってないかも・・・。

「あのう・・・・これってまさか・・・・・」

がらら〜

「!いらっしゃいだべ!!何名様だ?」
「やっぱり・・・」

幽助と桑原が声をそろえた。

「4人です・・・・・って!ああ!陣じゃないかあっ!!」
「・・・・気付くのおせーぞ・・・」

飛影がボソッと言う。

「おお!蔵馬達!ひっさしぶりだベなぁ〜♪」

陣はラーメン屋のおっちゃんの格好をしている。これがまたにあってるんだなあ〜・・・

「陣・・・・早くラーメン作ってくれい・・・・・・」

桑原がカウンターに突っ伏しながらいった。

「おう、そうだベな!何がいいずら?」
「じゃあ俺超特でかウルトラすうぱあボンバーラーメンで。」
「超特でかウルトラすうぱあボンバーラーメンな。」
「じゃあ俺も・・・」
「飛影も超特でかウルトラすうぱあミラクルボンバーラーメンだベか。」

なんかふえてないか・・・?

「お・・・おれ醤油・・・・・」
「じゃあ俺は味噌・・・・・・・・」

相変らず餓死寸前のお二人さん。何もココまでしなくても。

「おいっす!じゃあすぐつくっからな!」

陣は風のように去り、風のように戻ってきた。

「ほい、醤油と味噌!!」
「え・・・・・・」

幽助と桑原の前に置かれたのはぷー助印の醤油と風丸印の味噌だった。

「これは・・・・・・?」
「だから、醤油とみそだべ!ホントはラーメン以外扱ってないから断ろうと思ったんだけど、あまりにも腹へってそうだったから仕様がなしに用意してやったダ!」
「うわー!!これ最高級のヤツじゃん!!いーなー幽助たち・・・」

指をくわえる蔵馬。幽助達はこめかみに青筋がぴきっ。

「そんなにホシ−ならやる・・・・・」

桑原が味噌を退ける。

「俺のも・・・・・」

幽助も震える腕で醤油をくらまのテーブルに寄せた。

「本当に!!??やったー!ありがとーv」
「・・・・蔵馬だけずるいぞ!!俺にはくれないなんて・・・・」

飛影がぶすっと拗ねる。

「もうっ、おこちゃまなんだから、飛影はvほら、味噌あげるから拗ねないのっ!」

飛影は味噌をもらうと満足そうに舌なめずりをする。

「ほんとにいいのか?」
「うん、独り占めなんかしないよvV」
「そうか、それじゃあ」

「いっただっきまーす!!」

二人が声をそろえて挨拶をすると。

ぐびぐびぐびぐび・・・・・
あんぐっ・・・もにゅもにゅもにゅ・・・・ごっくん。

「ま・・・・・まじすか・・・・・?」

二人は鳥肌を立てて、醤油と味噌をいっきに平らげる蔵馬と飛影を見つめた。

「ぷっはああーー!!おいしかったv」
「・・・・うむ」

(こいつら大丈夫かよ・・・)

「あ、俺醤油ら・あ・め・んね。」
「俺も味噌ら・あ・め・んで。」
「ほいよーっと、お、どうやら超特でかウルトラすうぱあミラクルボンバージャンボラーメンができたようだべ!!」
「あれ、また増えてる気が・・・まいっか。いただきまーすvV」
「はぐはぐ・・・・・・・・」

飛影は相変らず美味しそうに食べる・・・。

「・・・・うまいか?飛影」

桑原が聞くと、飛影は汁を一気に飲み干してから

「ぷはあ・・・・・・・うまかった。」
「え、うま か っ  た  ??」

桑原が器を除くと。

「げっ、お前もうくっちったのか!?」

でっかいどんぶりの中には汁一滴すら残っていない。

「ふいー・・・ラーメン食べると暑いねー!!御馳走様。」

どうやら蔵馬も終ったようだ・・・。

「・・・・・・・・・」

二人、無言。

(なんか今日のこいつら変だよ・・・)

そう思いながらやっと来たラーメンをすする幽助であった。