<熱唱!カラオケバトル!> 2
「ヒマだー!ちきしょ〜!」
突然叫びだしたのは、察しのとおり浦飯幽助、元霊界探偵。
前回の酒盛りから約2日たったある日(日曜)幽助は暇で暇で仕方がなかった。
それもそのはず、今日も仕事のラーメン屋以外に特別することがないのだ。
普段の幽助なら現時間はまだ深い夢の中。
しかしこんな日に限ってやたら早く目覚めてしまった。
本来ならパチンコ屋にいくなどして時間をもてあますところだが
あいにく本日は財布の余裕もない。(もちろん前回の酒代のため)
つまり言葉の通り本当にすることがないのだ。
自業自得の様な気の毒なような・・・
≪すみません、またまたセリフ中心にさせていただきます・・・≫
幽「くそ〜TVもつまんねーし、なんかおもしれー事ねーのかよ!」
ぼ「相変わらず子供だねぇ。」
幽「何だとテメーっ・・・ってぼたん!?」
ぼ「幽助、久しぶりだね!元気だったかい?」
幽「なんだよ!オメーまでおどかしやがって!」
ぼ「まぁまぁ。そんな事よりコエンマ様から速報だってさ。」
幽「?なんだよ。」
ぼ「さぁ。このビデオを幽助に渡せって言われてもって来たんだけど・・・」
幽「ビデオ?」
ぼ「これだよ。」(ビデオを差し出す)
幽「ふーん・・・まぁ見てみっか!」
♪チャッチャカチャーン!チャララチャーン!
(↑ビデオのオープニング)
幽「・・・コエンマの野郎も相変わらずじゃねーか・・・」
ぼ「最近あの部屋にいないと思ってたら、仕事サボってこれ作ってたんだね・・・」
コ『諸君、こうしてワシの素晴らしいビデオを送るのは
久しぶりだな。オープニングを新しくしてみたんだが
さすがこのワシが作っただけあって美しいじゃろう?
まぁ褒め言葉を聞くのは後にして早速本題に入ろう』
幽「あのナルシストおしゃぶり野郎・・・っ」
ぼ「ゆ、幽助!おさえておさえて!」
コ『先日約束したカラオケバトルの舞台がすでに完成した。
こっちの準備はすでに万端だ。いつでも開催してやるから
ぼたんを通してワシに連絡するように。
ちなみに場所は幻海の寺に来れば分かる。じゃあな。』
(↑ビデオ終了)
幽「・・・よーするにカラオケバトルの準備ができたって報告かよ?」
ぼ「みたいだねぇ。」
幽「っかー!そんだけならこんなメンドーなことしねーで
自分でさっさと言いにこいっつーの!!」
ぼ「ま、まあまあ、これはコエンマ様の趣味なんだよ。ここは多めに見ておやりよ。」
(←フォローになってるようで実は全然なってない)
幽「ったく・・・まぁとりあえずヤツらにも言っておくか。」
ぼ「そうだね。」
そして桑原宅
RRRR・・RRRR・・・(←電話のコール音)
桑「はい、桑原。」
幽『桑原か?俺だよ。』
桑「なんでぇ浦飯かよ。俺様に何の用だ?」
幽『なんかコエンマから変なビデオ届いてよ〜、
カラオケの舞台できたからばーさんの寺まで来いだとよ。』
桑「幻海ばーさんの!?何でまた?」
幽『俺が知るか!とにかく来いよ、じゃあな!』
桑「おっ、おい浦飯!・・・切りやがった。何なんだよ・・・?」
そして蔵馬の携帯
PPPP・・・PP
蔵「はい、南野ですが」
幽『おー蔵馬、俺だよ。』
蔵「幽助、どうしたんです?めずらしいですね。」
幽『いやな、コエンマから変なビデオ届いてよ〜、
こないだのカラオケの準備できたから幻海ばーさんの寺に来いってさ。』
蔵「幻海師範の?」
幽『みてーだぜ。まぁとりあえず来いよ。じゃあな!』
蔵「あ、幽助・・・切れた。
・・・それにしても、コエンマが何か変なこと企んでなければいいんだが・・・」
そして魔界
幽「あ、煙鬼か?実はかくかくしかじかで、
今回も大統領権限で飛影をこっちに送ってくれねーか?」
煙『おぉ、お安い御用だ。しかし面白そうだな。ワシも是非行ってみたいもんだ。』
幽「おーあんたもカミさんと来いよ!歓迎するぜ。」
煙『今の仕事がかたづいたら邪魔することにするよ。』
幽「へへっ、お偉いさんも大変だな!まぁ待ってるからよ!」
そして幽助宅
ぼ「全員に連絡したのかい?」
幽「一応な。とりあえず俺もバーさんトコ行くからよ、
オメーはコエンマに言っといてくれや!」
ぼ「はいはい、じゃあね!」
幽「おーまたな!」(ぼたん帰る。)
幽「さーて、俺も出かけるか!」
♪ピンポーン(←インターホンの音)
幽「? ったく誰だよ、この忙しい時に・・・はいはい!!」(←ドア開ける)
螢「あ、めずらしい。もう起きてたの?」
幽「螢子?なんだよ急に。」
螢「あんまり天気がいいからたたき起こして散歩にでも行こうと思って。
でもたたき起こす必要はなかったみたいね♪」
幽「あのな・・・まぁちょうどいいや、俺これからばーさんのトコ行くけどオメーもくるか?」
螢「幻海さんのところ?そうね・・・行こうかな。」
幽「んじゃ支度してこいよ。待っててやっから。」
螢「うん、わかった!」
幽「そんかわり早くしろよ!」
そして幻海の寺(早い・・・)
幽「な、なんだ・・・こりゃ?」
桑「・・・どーなってんだ?」
蔵「コエンマ・・・・」
飛「チッ、ヒマ人め・・・」(←ちゃんと無理やり来させられたヒト〔妖怪?〕)
上の4人の言葉が一体何を意味しているのか・・・
それはコエンマが2日で用意したという舞台に対しての率直な感想だった。
しかし何故このように『あいた口が塞がらない状態』のような思いを
抱いたのか・・・
無理もない。
4人の見上げた先には東京ドームの2,5倍(!?)はありそうな
巨大な建物が幻海の寺を隠し、あげくには周りの土地も埋めつくして
ドーンと立ちはだかっていたのだから。
これを驚かない人間がいようものならば・・・いや100%いないだろう。
幽「な、なんでこんなトコにこんなでけー舞台を・・・」
蔵「いや、これは本物じゃないですよ。霊力で形はみせかけてるだけだが
十分本物並みのシステムがつくってある。」
桑「ど、どーゆー意味なんだ!?」
蔵「ようするに、この舞台は本物の建物じゃないけどバトルをするための環境は
できてるってことですよ。」
幽「・・・ま、まだよくわからねーけど、とりあえず本物じゃねーって
ことはココにこれだけでかい建物があっても問題ねーってことだよな!?」
蔵「ええ、そーゆーことです。」
幻「来たか。」
幽「バ、バーさん・・・」
幻「なんか知らんがココでドンチャン騒ぎするんだって?
どーでもいいがあたしに厄介をかける真似はするんじゃないよ。」
幽「わ、わーってるよ!」
蔵「それにしても、さっきからこの中から大量の妖気や霊気を感じるんだが・・・」
幽「あ、そういわれてみれば・・・でもなんでだ?」
幻「ふっ、入れば分かるよ。まぁ十分覚悟しておくんだな。」
桑「??どーゆーイミだよ?」
飛「フン、入れば分かるんだろうが。さっさとしろ。」
桑「くそ〜っ、なんっかテメーの言うことはムカついてしょうがねぇ!!」
幽「ホントに仲悪りーのな。(ま、無理もねーけど)
とりあえず入ってみよーぜ!」
蔵「そうですね。」
(↑そして一同中に入る)
(ちなみに半分忘れられてるような螢子だが、桑原が連れてきた雪菜と
幻海の家のそうじの手伝いをしていた。もちろん自主的に。)
そして建物の中
全「・・・・・・・・」
幽「な、な・・・・」
桑「あの野郎、一体どうゆうつもりで・・・」
蔵(コエンマ、完全に遊んでいる・・・)
飛「殺すか・・・」
これまた「あいた口が塞がらない状態」パート2といったところだろうか。
しかしパート1の方が幾分ましだろう。
なにせ会場の中といったら・・・
桑「なんなんだ一体!!俺たちゃ宝塚じゃねーんだぞ!!」
蔵「まぁ、あのコエンマが普通に用意するとは思ってなかったけど・・・」
飛「しかもこのむさ苦しい妖怪の数はなんだ・・・」
幽「ま、いーじゃねーか!観客が多けりゃ多いほど燃えるしよ!!」
そう、コエンマの用意した舞台というものが、
幽助たちの予想をはるかに上回るものだったのだ。
あの宝塚やキダムを思わせるほどの大きくてきらびやかなステージ。
(しかも赤がメイン)
しかも観客もしっかり用意してあり、五万以上(!?)あると思われる
観客席いっぱいに妖怪やら霊界の関係者やらが腰掛けていた。
最初こそ呆然とするしかなかった幽助だが、切り替えがはやく単純な彼である。
もはやこの舞台に興味をしめしていた。
幽「うーっし、燃えてきたぜぃ!」
桑「ったく、いいよな単純なヤローは!」
飛「フン、貴様も同じ人種だろうが。」
桑「あんだとーっ!」
蔵「あ・・・」
パッ
突如彼らにスポットライトがあてられた。
もちろん、突然のことなので驚きを隠せない彼らだが
状況を把握してきた蔵馬は冷静だった。(いや、もともと冷静だが)
そして・・・
小兎「さぁとうとうやって参りました!カラオケバトルッ!
今大会ではどのような戦いが繰り広げられるのでしょうか!?
あ、紹介申し遅れましたが、今回司会を担当させていただく私、
マイクロパフォーマンス、カルトの小兎でございます!よろしく!!」
樹里「そして司会のアシスタントの樹里でーす!
よろしくおねがいしまーす!」
(観客騒ぐ。その中に瑠架と叫ぶ勘違い妖怪も・・・)
そうこうしていつのまにか用意されていた司会と観客が盛り上がってるころ、
当の主役達といえば・・・
あまりの展開の早さに混乱しつつも、やはりひたすら混乱するしかなかったのだった・・・
続く(だ、だからあかんて・・・)
《作者の戯言》
あぁどうしよう・・・
こんなの書いてしまって・・・
もうわけわからないです・・・
本当にごめんなさい・・・(泣)
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