<イキテルリユウ> 6
蔵馬達は,別々の道を歩き出した。
≪朱雀の門≫には≪幽助・鈴駒・凍矢≫。
≪青龍の門≫には≪飛影・酎≫。
≪百虎の門≫には≪蔵馬・鈴木≫。
≪玄武の門≫には≪桑原君・陣・死々若丸≫
で,それぞれの道を歩き出した――
『朱雀の門』
「はぁ〜・・・まだ続くのかぁ・・・」
朱雀の門は・・・ひたすら上り坂だった。
ひたすら上がって上がって上がって・・・
下りれるのか・・・・・?(下りる必要があるかは分からないが・・・)
「オイラ疲れちゃったよぉぉ・・・・ちょっと休もうよ・・・」
泣き言を言う鈴駒。
そんな鈴駒に・・・。
「我慢しろ鈴駒。人間界を守るためだ・・・」
と,凍矢の一言。
きつい・・・。
おもわずへたり込む鈴駒。
「そんなこと言ったって・・・ずっと上り坂じゃん・・・。疲れた・・・」
「その気持ちがわからんわけでもないが・・・歩け・・・鈴駒・・・」
「あぁぁぁぁ〜・・・」
「しゃーねーな・・・」
と言って,鈴駒を持ち上げる幽助。
鈴駒の体重なら持ってもたいして重くないだろう。
「あ・・・ありがとう・・・」
「こんなとこで時間食ってるひまはねぇ! 走るぜ!」
「・・・よくそんな力あるなぁ・・・」
朱雀の門に入って約1時間。
進んだ距離約10キロ。
この門はどこまで続くのか・・・・。
そのとき幽助達の前に妖怪が・・・。
「って今度は妖怪だよ!」
「せっかく平坦な道になったのにな・・・」
「ったくよ・・・・いくぜ!」
朱雀の門。戦闘開始。
『青龍の門』
「はー・・・・はー・・・はー・・・,ったくよ! 次から次へと妖怪が・・・!」
「また来たぞ・・・」
「あぁ゛!? またか・・・・ってだから飛影,おめーも闘え!」
・・・青龍の門は・・・ひたすら戦闘だった・・・。
戦う相手の大体がC級くらいの妖怪で,それなりに倒せるのだが・・・・
数が厄介だった・・・。
青龍の門に入って約一時間。
一時間で大体5000匹くらいの妖怪を倒してきた・・・。
だから10分間に約80匹倒している。
相手がC級妖怪なわけで・・・・,体力は減る一方。
大苦戦をしいられている(飛影戦ってないから)。
青龍の門に入って約一時間。
進んだ距離5キロ。
この先一体どれだけの時間をかけて中心部へと進めるのだろうか・・・・?
「また来た・・・」
「いい加減にしろ・・・!」
だが・・・酎はまだ気付いていない・・・・。
向かってくる妖怪はほぼ低級妖怪だ。
つまり・・・・邪眼を使って洗脳できるという事なのだ・・・・。
『百虎の門』
「はぁ・・・。困りましたね・・・」
蔵馬のため息混じりの一言・・・。
壁に寄りかかって座り込んでいる。
蔵馬の横には・・・・鈴木がいない。
ペアのはずなのだが・・・?
百虎の門の試練は・・・・≪迷路≫だった・・・。
おもいっきり鈴木は迷ったようだ。
「・・・なんだか・・・朱雀の門が一番辛いってことは無さそうだな・・・。百虎の門がこれなんだから・・・玄武はもっと簡単に・・・・なんて無さそうだ・・・」
正解かも・・・。
「仕方がない。探すか・・・・。鈴木〜・・・・。ここじゃ妖気の位置もわからない・・・匂いも遮断されているな・・・鈴木〜どこ行ったんですか〜・・・・鈴木〜」
鈴木探しの旅に出る蔵馬・・・。
いつになったら合流できる?
「蔵馬! どこだ! どこ行った!?」
案外すぐ近くにいたりして・・・・。
百虎の門に入ってから約一時間。
進んだ距離約15キロ。
このペアは果たして順調?
『玄武の門』
「・・・・・おい・・・・。こんどは・・・・北極か・・・?」
「さっきまで南の島だったのにな〜」
「暑いのから寒いのへ入る瞬間って・・・何とも言いがたい感覚だな・・・」
「そうか?」
「そうだぜ・・・」
玄武の門は・・・・不思議だった。
南の島へ行ったり,北極に行ったり,亜空間に行ったり,お花畑に行ったり(決して死にかけたわけじゃない)災難である。
と言っても,苦労しているのは人間の桑原だけ・・・・。
ほかの妖怪2人はあまり不便していない様子。
だが,本当に南の島に行ったり南極に行っているわけではなく,ちゃんと道を歩いているのだ・・・。
ただ景色と温度などが変化しているだけなのだ。
でも本物っぽいのだ。
一度海の中の景色になったことがあった。
その時あまりの出来事に驚いた桑原は,口の中の空気を全て出してしまい,窒息死しかけた。
つまり酸素がなくなったりもする・・・。
案外一番きつい試練かも?
玄武の門に入ってから一時間。
進んだ距離約10キロ。
桑原がかなり足を引っ張っているようだ・・・。
・・・それぞれの門に入ってから約1時間。
もう皆は気付いているだろうか?
中心部にもうつくことを・・・・・・。
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