第十一部 トラップ
息も詰まりそうな暗闇の中、とある一角だけが薄暗く光っている 薄い光のカーテンのような中で人影が六つ
そのなかの一人が動かず横たわっている影に手をかざし何事かを呟き始めた 突如 光が動かない一人に向かって吸い込まれた
先ほどまで動かなかった人影が動き出した 「――で 一体どうしてこんなことになったんですか?」 「それが、非常に言いづらいのだが……」 黒衣を纏った一人が話し始めた これまでの経緯を
― ことの起こりは数時間以上に溯る ―
いつもの様に迷宮に潜るメンバー 機械的な戦闘は彼らの趣味にそぐわないらしく
幽:あーあーあー(大欠伸) 陣:あーあ今日もまたはじまっただかー 凍:当然だろう 「戦えば必ず勝つ」戦闘なんかな 死:部隊編成に関しては正解だと思う
幽:楽しいパーティだったんだな 凍:…大変だったんだな
パーティは迷宮内を進みさらに地下へと降りていった
蔵:いつもどおりほぼ全員のレベルが上がるまで経験値をためます 飛:どうやら客人らしいぜ
(暗闇からやつれた人影が姿を現す)
蔵:ゾンビ・・・・か 触れたら※麻痺を食らいます
※麻痺…RPGお馴染みの現象。
幽:死にぞこないの攻撃なんかくらわねえよ
(気がつくと二体のゾンビに前後から挟み撃ちになっている二人)
幽:しまっ・・・! (チビ・・・いや体の体積が小さかったため死々若丸は難を逃れたが
陣:お―――――――い!
(結局その後 飛影も麻痺状態になってしまいやっと戦闘を終えることができた)
陣:あ〜しんどかった
凍:一度引き上げたほうがよさそうだな
(すぐそばでうずくまりながらこちらをうかがう人影)
死:またか死に損ないの化け物! 蔵:分が悪い!今は一先ず逃げましょう! 蔵:!?
ゾンビは くらまを ひっかいた!
凍:くっ!逃げるぞ!
( その後どうにか逃げ出すことのできた陣と死々若と凍矢 )
陣:はぁ〜 死体は重いべな〜
(死々若丸が手をかざし幽助に向かって呪文を唱え始める) ブゥゥゥゥン!!
(突然幽助が飛び起きる)
幽:コンチクショー コンニャロメ あにしやがんだって
(死々若丸、飛影に手をかざし呪文をかける)
幽:なにー! もう戦闘終わってるだとー! 幽:で 蔵馬も麻痺っちまってるってわけか
幽:そうだ!ちょっとまってくれ
凍:ダメだ
幽:五人中二人が 行きたいっつってるんだぜ 陣:ど〜だ〜 4対1だぞ!
陣:きまりだべ 幽:どーせ コエンマが裏技使ってどうにか生き返らしてくれるって! (そんな裏技ありません)
幽:とにかく行こうぜ
(麻痺状態になった蔵馬を担ぎながらパーティは適当に進み、とある扉の中に入った)
飛:幽助、下におりる道をしっているのか? 幽:蔵馬が書いた地図があるから
幽:まー あと2,3時間歩けばって 階段あった (いかにも愉快そうに階段を下りる4名とこれ以上進みたがっていない1名)
幽:ここが地下3階か 陣:大丈夫だ!ただの廊下が続いているだけ…
グォォーン ゴゴゴゴゴゴ カチッ
陣:おおおお?!
グォォーン カチ カチ ガリガリガリガリ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ ガタン
陣:さっきから 変な音出してんの誰だべ? 飛:ここの十字路で床が回転しているようだな
凍:引き上げよう 戻れなくなったら元も子もない
ガタン ボコッ!!!
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!
凍:陣!幽助! 陣:だ、大丈夫だぁ〜
死:どうやらこの階はトラップだらけらしいな
(ここから先は音声のみでお楽しみください)
ガタン ギィィーーー うわぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!! ボコーン
ギリギリギリギリググググググ ゴトン ぎゃぁぁぁぁあああああああ!!!
いてー どこだー
〈 2時間後 〉
凍:いい加減帰る気になったか?
(もうしばらく音声のみでお楽しみください)
ガガガ ボコッ うぎゃ! どけー つぶれるー
ガッタン ボッカン グラグラ ギギギギギギーーー キィィィィーーーー キューーーー
ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ ―――――――――――――――――――――――――
蔵:地下三階のトラップ地獄にはまってしまった訳ですね 飛:フン
蔵:それからどうしたんです?
―――――――――――――――――――――――――
凍:か・・・帰る気になったか・・・・? 死:ところで 帰り道わかるのか? 凍:だから帰り道はわかるのかと 死:まさか わからん言わさんぞ 幽:・・・・・・はい
死:責任は取ってくれるんだろうな 陣:仲間割れしてる暇ねーべ!
飛:それに帰りたいのならば、蔵馬の麻痺を治療すればいいだけのことだろう
陣:あ〜戦闘したかっただな 幽:こんなところに扉あったのか
幽:ちっと 入ってみっか 幽:よーし、扉蹴破るぜ せーの
ドカッ!
陣:誰もいないべ 幽:お〜! (凍矢の静止を聞かずに ずかずかと階下に降りるメンバー)
―――――――――――――――――――――――――
蔵:さらに地下へおりたんですか?
―――――――――――――――――――――――――
陣:さあ 今から探索するべ! 陣:どうしただ凍矢? 凍:どうやら落とし穴に引っかかると、ランダムで体力が減るようだ
凍:幽助と陣は今一撃食らったらおそらく・・・ 死:先にお前たち二人が罠に引っかかっているおかげで とても安全に罠を避けられるからだ
飛:今頃気づいたのか 死:この際仕方がないようだな む? どうしたチビ
向こうから何かが近づいている
陣:数が多いべな
―――――――――――――――――――――――――
蔵:おそらくLv3忍者だろう…突然囲まれたんですか
―――――――――――――――――――――――――
ドォォオオオオオオオ!
(敵の攻撃が届く前に凍矢が呪文を唱えほとんどの敵を壊滅させる)
陣:っしゃ 決まっただ!
ヒュン グシャァァァァ!
幽:よーし 一人片付いた!後二人!
シュ シャン! ガガガ
陣:(しまっ 浅い!) ヒュオ 陣:(?!) (黒装束の敵は素早く陣に一撃を食らわせた)
ドシャ! 幽:陣! 凍:死々若! すぐに陣を回・・・
ぐらぁああ ドタン
凍:ふ・・・く・・・!?
(今までにない衝撃が走った)
幽:陣!・・・やろぉ!
ヒュン!
(幽助が陣を倒した黒装束に向かって振りかぶる) シュン! (攻撃は当たるものの致命傷にはならない)
(一方――)
飛:(挟み撃ちにするぞ いいなチビ) (黒装束の一人を取り囲み飛影と死々若が攻撃を仕掛ける) ドゴォ!ズバッ! (攻撃がヒットし敵が崩れるように倒れる)
飛:あと一匹
ヒュオォ ガッ! シャシャ! (後ろへ避けたところを飛影がなぎ払うように短刀を振るう)
飛&死:(今だ!) (待ち構えていたように幽助が振りかぶった剣を振り下ろした)
(が 振り下ろす直前黒装束が幽助の懐に飛び込んだ)
幽:(ダメだ!攻撃がまにあわねぇ!)
(黒装束が刀を突き出す)
幽:くそ!!
(幽助の剣が敵の首筋に食い込んだのと敵の刀が幽助の腹を突き刺したのはほとんど同時だった)
幽:へっ… ただでくたばって たまるかよ…
飛&凍:幽助!
(両者がゆっくりと倒れる)
ドォォォ・・・・
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