第一部 〜ウィザードリィ〜
魔界統一トーナメントも終わり、幽助も人間界に帰ってきてようやく落ち着いたころ、霊界でなにやらちょっとした問題が……
ジョルジュ早乙女(以下ジ):大丈夫でしょうか‥こんな方法で
ぼたん(以下ぼ):そんなこといったってやるしかないよ。コエンマ様を助けたくないの?
ジ:‥そうですよね(涙目)‥わかりました
ぼ:さあ いくよ 人間界に!
所変わってここは幻海の寺
(四人廊下で談話しながら歩いてくる)
幽助(以下幽):ここ来んのもひっさし振りだな〜
桑原(以下桑):あの時(幽助が魔界に行くとき)以来じゃねえの
蔵馬(以下蔵):そういえば酎や陣も来るって言ってましたね
幽:ホントか? よぉぉし、今夜は飲むぞぉ
飛影(以下飛):フン
桑:相変わらず無愛想だな手前ぇは
幽:よくこいつ(飛影)つれてこられたな蔵馬
蔵:ええ、まあ(ヒトモドキの件があったので ニヤ)
飛:…(借りがあるので反論できず)
幽:お?
蔵:どうしました?
幽:いや、あれ(とある一室の古びたパソコンを指差す)
桑:すげーな まだこんな型あったのかよ
飛:? なんだそれは
蔵:パソコンといって人間界で作られた機械の一種ですよ
幽:お!電源は言ってんぞ ♪
蔵:幽助、勝手に動かしたらだめで‥
幽:(忠告無視)ババアのかな あ?なんだこの画面……
!!!!!(突然画面の中に吸い込まれる)
桑:浦飯!(とっさに幽助の足を引っ張るがそのまま体半分ほど吸い込まれる)
蔵:幽助! 飛影!あなたも手伝ってください!!
飛:ちっ!
桑:いででででででで
飛:黙れ潰れ顔!死にたくなけりゃだまってろ!
桑:んだぁとぉ…!!
蔵
:!!!!!!!!!!!
飛
(全員画面の中に吸い込まれる)
(数分後)
雪菜(以下雪):皆さん何処へ行かれたんでしょうね
幻海(以下幻):おかしいね 数分前にはもうきていたはずなんだろう?
雪:はい ちょっと周辺を見てくると行ったっきり何処へ行かれたのか…
あの わたし探してきますね
(雪菜別の部屋を見に行く)
幻:やれやれ おや?(古びたパソコンを見つける)
誰だいこんなもの持ち込んだのは 電源入れっぱなしじゃないか
(パソコンに近づく)
いったい誰が… ……!!!!!!
(突然画面に吸い込まれる)
隣の部屋からぼたん ジョルジュでてくる
ぼ:ふー どうにか成功したね
ジョ:これで何とかコエンマ様も助かりますね
ぼ:多分なんとかなる…かも !!! しッ! 誰か来る
(二人急いで隠れる)
〜吸い込まれた幽助達〜
幽:で〜〜てててて ん?なんだここ?
蔵:あ 気がつきましたか
幽:蔵馬!
桑:うぐ…いって〜な ありゃ?ここは…
飛:……
幽:あ オメーらも吸い込まれたのかよ おい蔵馬いったいどこなんだよここは
桑:牢屋みてーだな
蔵:よくは分かりませんが何か特殊な雰囲気が漂っている感じですね
どうやら妖気も使えないみたいですし…
幽:何?!……(霊丸を出してみようとするが失敗)…… ゲ!マジかよ
飛:(そこらの壁を殴ってみるがびくともしない)
ちぃ 封じられているのは妖気だけじゃなさそうだ
(牢屋の外から)
コエンマ(以下コ):お〜〜来たか♪
幽:コエンマ!何だそのカッコウ…ってやっぱオメーが仕組んだのかぁ?
(殺気立ってます)
コ:(聞いちゃいない) いや〜どうやら無事成功したみたいだな
桑:オレ達ぁ忙しいいんだよ オメーのお遊びに付き合ってらんねぇンだ
コ:まあまあ落ち着け お前達を呼んだのは他でもない わしを助けろ
四人:帰る
コ:それができんのだ 一度この世界に入ると
条件をクリアしないと元の世界に戻ることは不可能なんじゃ
蔵:…それは ど う 言う 意味 です か? (殺気満々です)
コ:いやぁな、ことは魔界と人間界の境界線がなくなったために起こったことでな
桑:なんだよ やけに深刻そうな話じゃねぇかよ
コ:それほど深刻な話ではないのじゃが 当初警戒していたよりも
人間と妖怪との間にイザゴザが発生しなかったため気を抜いていたのだが
違う側面での問題が発生してな
蔵:違う側面?
コ:つまりじゃ人間界で作られた物 例えばゲームや出版物などの
海賊版が魔界で大量に横行しているんじゃ
蔵:つまり著作物の問題ですか
幽:たいしたことねーんじゃねえの?
コ:いやな 後々もっと人間と妖怪が交流が深まれば後で色々と
問題のなるのでなそこでそういうものは芽のうちに摘んでおこうと
思ってな、煙鬼の協力もあってどうにか一斉摘発することに成功したんじゃ
桑:んじゃ それで目出度し 目出度しじゃねえかよ
コ: アーそれがー…押収したゲームの解析をしていたときに
誤ってスイッチが入って…でここに引き込まれてしまったんじゃ
蔵:ほぉお そうだったんですか 俺はてっきり押収したゲームが気になって
試しにやってみたら難しくてそのままゲームから出られなくなっているのかと…
コ: (ギク!) そそそそ そんなわけないだろ
飛:(図星だな)
幽:(ぜってー後で絞める)
桑:おい待てよ じゃあ何も俺らじゃなくてもよかったんじゃねえの?
どっかのゲーマーとかにでも頼めば
コ:できればそうしたかったのだがなにぶん霊界も人手が足りなくて…
それに命の危険が伴うゲームなんぞ誰もやりたがらんのでなぁ
幽:俺らは便利屋か?つーか何だよその命の危険が伴うっていうのは
コ:なーにゲーム内で死んだら本当に死にますよって程度だ 気にするな
桑:冗談じゃねえよ こっちだって自分の生活があるんだよ(怒)
幻:全くその通りだよ
幽:バァサン!
コ:お〜♪引きこもりゲーマーの幻海まで来てくれたのか
幻:なんだいその引きこもりゲーマーってのは…あたしゃ来たくて来たんじゃないよ
蔵:(それなりに的確な表現だな)師範も引き込まれたんですか
幻:お前たちまでこんなところにいたとはね
でコエンマ、海賊版というからには元になったゲームがあるんだろう?
服装から察するにRPGの様だが
コ:ああそうだ たしかウィザードリィという…
蔵
:は?!?!?!
幻
飛:蔵馬、知っているのか?
蔵:ええ まあ 一応クリアはしましたが大してやりこんでいないので
…コエンマ 何考えているんですか、ちゃんと説明書読みました?
コ:そんなもの読んでいたら こんなところにはおらん!!!
桑:いばんな!!!
幻:よりによってWIZとは…
幽:バーサンも知ってんのかよ
幻:初期のコンピュータRPGの代表作だ
桑:そのゲームクリアすんのにめちゃくちゃ時間かかんのか?
幻:いや クリア目的なら 一日でクリアできる
幽:なんだ そんなに深刻じゃねージャン
幻:だがそれは“プレーヤー”としてプレイしている場合だよ
“キャラクター”としてだとしたら…途中で死人が出てもおかしくないな…
幽
:なにぃぃ?! …コエンマぁぁぁ(怒)
桑
蔵:まあまあ落ち着いてください
とにかくここ(ゲーム)を出るにはクリアするしかないんですから
幽:わーたよ やりゃいいんだろ やりゃぁ!!!
こちらは現実世界
陣:ゆーすけー どぉこぉだぁー
凍矢(以下凍):陣、廊下をそんなにどたどた走るな 床が壊れる
酎:いじゃねーかよ凍矢 久々に浦飯に会えんだから
鈴駒(以下駒):そーだよ固いこというなって
鈴木(以下鈴):(さーてーと 宴会の席で手ごろな実験台でも)
死々若(以下死):鈴木…それはなんだ?
鈴:え?は? い、いや いったい何のことかなぁ
凍:どうした?
駒:なんか鈴木がまた変なもん作ったらしいよ
鈴:な、へへ変なものではない!
死:とにかくこれは預かっておく
鈴:くぉら貴様!
陣:ん? あれなんだべ?(古びたパソコン発見)
…なんか うぃ〜ん っていってるんべ 生きてんのか?
鈴:お〜 パソコンではないか
死:知り合いか?
鈴:はははは 違う違う パソコンとは人間が作った道具だ
陣:道具?なんかしゃべってるように聞こえんぞ
鈴:たぶん電源が入っているからだろう どれ
駒:鈴木ぃ、かってに使って大丈夫なのか?
鈴:大丈夫、大丈夫 ………ん?
“キャラを作る”
(突然 鈴木 画面に吸い込まれる)
鈴:おお?!!!!(とっさに死々若の足をつかむ)
死:が…!!なにをする!!離さんかこのぉ!!!!
凍:大丈夫か?!!(慌てて二人を掴む)
(他の三人も慌てて助け出そうとする)
陣:ぐ…!!
酎:くっそぉ !!
駒:ギ… だめだ…!!! !!!!
(全員吸い込まれる)
隣の部屋からぼたんとジョルジュが出てくる
ぼ:あれま…
ジョ:あー… 予定外の結果になりましたね…
ぼ:まあ もともと“10人以上送り込め”って言われてたんだし…
ジョ:じゃぁ結果オーライって事で(←オイ
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