第二部 〜ゲーム開始……の前に※必ずお読みください〜
幽:で蔵馬、このゲームってどんな物なんだ?
蔵:え〜と それならコエンマに聞いたほうが…
コ:言ったと思うがわしはこのゲームを(現実世界で)プレイしたことはないんじゃ
蔵:(使えませんね)じゃあ師範から…
幻:あんたのほうが説明するのはうまいだろ
蔵:(面倒くさいんですね)
では、まずこのゲームのストーリーだけ簡単に説明しておきますか
飛影、眠らないで聞いてくださいよ 大事なことなんですから
飛:…フン (チョッとうとうとしてました)
蔵:じゃあ始めます 昔々あるところに狂った王様がいました
桑:なんじゃその狂った王様って
蔵:その狂った王様はとてつもない魔力を秘めた“魔除け”というものを持っていました
王様はこの魔除けをとても大事にしていましたが
あるときその大事な魔除けを王様が寝ている隙に
悪の大魔道師に奪われてしまいました
幽:間抜けだな その狂った王って奴(笑)
蔵:王様はその魔除けを取替えしようとしましたが悪の大魔道師は
その魔除けを持ったまま地下の巨大な迷宮の奥深くに隠れてしまいました
迷宮にはさまざまなトラップ(罠)が仕掛けられ、
得体の知れないモンスターが徘徊している為とても入ることはできません
そこで王様は悪の大魔道師を倒し魔除けを取替えした者には
莫大な報酬を与えるいう御触れを出しました
そのために沢山の命知らずの冒険者達が集まり迷宮に挑んでいきました
幽:ふ〜ん で
蔵:以上です
幽
: は?
桑
蔵:ストーリーは以上です
幽:おい まてよ 主人公の話とかはねえのかよ
蔵:このゲームには主人公はいません
幽:何ィ?!どういうことだ??
蔵:それについて今説明します
このゲームは先ほど言った“魔除け”というものを取り返すのが目的です
プレーヤーはまずこのゲームをプレイするときに
キャラクターというものを作成します
このキャラクターが冒険者としてこれから冒険していくわけです
桑:その冒険者ってのが主人公みたいなもんなのか
蔵:まあそんなものです
ですがはっきりとした主人公のいるRPGと違いキャラクターはよく死ぬんです
幽:オイ まさか一度死んだらもう生き返れないのか?
蔵:いえ ちゃんと特定の場所生き返らせてくれます
ですが失敗することもあります
一度目に蘇生に失敗すると“灰”という状態なります
この“灰”の状態からも蘇生することは可能ですがやはり失敗することもあります
さらに失敗すると“ロスト” つまり “失われた”という状態になります
この“ロスト”の状態が現実世界で言ういわゆる 死 です
二度とこのキャラは戻ってきません
レベルが上がればキャラクターが自分で蘇生させる呪文を
覚える事もできますがやはりこのような危険が付きまとうのは同じです
むしろ失敗する可能性が高いのであまり使いたくありませんがね
他にも色々と死ぬ方法はありますがそれはゲームをやっていくうちに話しましょう
幽:なるほど 確かにそんなあぶねーゲームなんか誰もやんねーだろうなぁ
(横目でコエンマをにらむ)
桑:ほんとに こんなゲームを実写版でやるなんてよっぽどの物好きだよな
(同じくコエンマをにらみつける)
飛:全く、いい迷惑だ
(今にも切りかかりそうな形相です)
コ:だ、だから わしも最初はただのゲームだと思ってたんじゃ
まさか実写版でプレイする羽目になるなんて思っても見なかったんで…
(無事にゲーム出られたとしても 現実世界の方で殺されそうだ)
幻:説明書もろくに読まずにこんなものに手を出した挙句に、
無理やり人を巻き込んどいてその言い草かい?
蔵:まあまあ、皆、まずはこのゲームをクリアすることが先決です
コエンマをどうにかするのはその後からだって遅くはありませんよ(トドメ)
コ:(ほ、本気だ、こいつら本気でわしを殺す気だ…)
蔵:とりあえずコエンマ、この牢屋からはどうすれば抜け出せるんですか?
コ:ああ それなら後ろの方に扉があるから、そこから普通にでられるぞ
蔵: ? そこならさっき俺と飛影が通ろうとしましたが、
見えない壁みたいなものがあって通れませんでしたよ
コ:その扉は一人ずつしか通れんのだ
そこでこの世界に入るための正式な手続きみたいなもんをやるのじゃ、
なーに簡単な質問にいくつか答えて名前を登録するだけだ
幽:よーし そうときまりゃ、さっさとこんなところ出ようぜ
蔵:あ 少し待ってください 今ここに居るのはコエンマも含めて六人ですよね
六人だけでゲームを進めるのは少々危険だと思われますが
コ:それなら心配はいらん!!!
ぼたん達が他にも何人かここに送ってきてくれるはずじゃ
桑:おい何考えてんだ! これ以上犠牲者増やす気か!!! ん?
突然牢屋の空中にぽっかり穴が開き何かが降ってきた
ドカッ! グシャ! ドサ ドサ ドン! ドン!
鈴:(一番下に落ちて下敷きになった)ぐ ぐっふぉ……!
桑:あー!おめーは! えーと…なんだっけ あ そうだ 山田!!!
鈴:鈴木だ!!!!しかもそんな間違い方するなぁぁ!!!
幽:陣! 酎や鈴駒まで!!
陣:幽助!こんなところにいたんだべか!!
酎:いってぇな…ん?…どこだ此処? お!浦飯じゃねぇか!!
駒:何ここ?新しいテーマパークかなんか?
蔵:(よかった 巻き込まれたのがこの人たちで)
皆も パソコンに引き込まれたんですか
死:このアホ…いや 鈴木がいらんことをしてな
凍:蔵馬、いったいこれはどういうことなのか説明してもらえないか?
蔵馬説明中
酎:ふ〜ん なるほど でもよ、それだけならすぐにクリアできんじゃねえのか?
化け物なんざ簡単に倒せんだろ
蔵:現実世界のほうでしたら確かに簡単でしょうが
どうやらこのゲームはS級妖怪でも真剣に遊べるように
ゲーム内に入ると一切妖力や霊力が使えないみたいなんです
力も普通の人間並みになっているようですし
幽:あ!そーだ!! 桑原、次元刀使えば出られるんじゃねえのか
桑:それが出来りゃとっくにやってるぜ!!
飛:このままグズグズしていたら、
今 寺に居る奴等が此処に引き込まれるんじゃないか?
桑:(ハッ!そういえば雪菜さんも寺に…)よぉぉし フンヌ……!!!
(何も起きなかった)
飛:(チッ 使えんやつだな)
幽:ゲ!マジで次元刀もだせねーのかよ
蔵:どうやら本当にだせないみたいですね
仕方ありません 地道にゲームをやるしかないようですね
凍:そのようだな
死:(全く このアホのせいで…)
(鈴木をにらむ)
駒:オイラあんまりRPGはやったことないからなー
まあ蔵馬や師範がいればなんとかなるか
幽:じゃ そろそろ行くか!!
コ:あーそうだ このゲームをやったことのあるものなら知っていると思うが
ゲーム開始直後はお決まりの“例の”状態だからな
蔵:………なんでそんなところまで忠実に作ってあるんですか…
幻:……………そういうことなら一人がこの扉を出たら
次のやつは少し待ってから出るようにしなきゃならんな…
あぁそうだ これだけは先に言っておこう、
ゲーム開始直後作り立てのキャラクターは町のような所にいるはずだから、
ここを出たらまずその町の中にある“商店街”というところで
何でもいいから鎧を買いな いいかい鎧だけを出来る限りさっさ買うんだよ
駒:例の状態?
幽:何か鎧をってどうやって何買えばいいんだよ
蔵:いや何でも良いんです とにかくその時になったら何でも良いから
鎧を買わなきゃならない状態になります
桑:なんだよその状態って気になるじゃねえか
蔵:…………実際その時になってみれば分かります それ以上はなんとも…
あの出来れば俺は最初にここを出たいんですが
幽:そりゃ別に構わねーけど ほんとに何なんだよ例の状態って
蔵:すぐに分かりますよ
あ それから“商店街”で鎧を買ったらすぐに町の“酒場”という所に行ってください
じゃあ俺は行きます“酒場”で会いましょう
コ:それじゃわしも“酒場”に行くぞ 待っておるからな
蔵馬扉をくぐる
コエンマ牢屋の鉄格子からはなれて見えなくなる
陣:これからどうするんべ?
幻:とりあえずこの扉をくぐる順番でも決めるか
幽:俺先に出てぇ!!こんな暗ッ狭い所なんかごめんだぜ
桑:おい 俺が先だ!!
幻:ガキの喧嘩かい ジャンケンかなんかでさっさと決めな
凍:ジャンケン???
陣:ジャンケンってなんだべ?
幽:おめーら知らなかったのか?
桑:飛影ぐらいだと思ってた ジャンケン知らないのは
飛:(ジロ)(桑原をにらむ)
ほぼ全員でこの二人にジャンケンを説明中
陣: じゃ ぐーと ちょきと ぱー ってので勝負するんだな
凍:互いの勝ち負けはそうなっているのか
幽:よおし もう分かったな?じゃやるぜ
ジャーンケーン… あれバーサンはやんねぇの?
幻:あたしは一番最後で良いよ
幽:(よっぽど嫌なもんなのかその“例の状態”って)
ま いいや ジャーンケーンポン!!!
十数分後次に行くのが飛影に決定
桑:くっそお あん時パー出してりゃぁ飛影に勝ってたのに…
飛:じゃあな(扉をくぐる)
幽:おう あっちで会おうな!!よぉおし二回戦いくかぁ!!ジャーンケーン…
さらに十数分経過
幽:あいこでしょ!あいこでしょ!よっしゃぁ!!俺の勝ち!!!
桑:ちっくしょ〜〜!!
駒:あ〜あ また負けちゃったよ〜
陣:じゃんけんっておもしろいだな♪(←もはや最初の目的を忘れている)
酎:くっそぉ 俺はジャンケンだけは弱いっての知ってるだろうが 不公平だぁ!!
幽:へっへ〜じゃあ お先に〜♪
幽助 扉をくぐる
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