<イキテルリユウ> 10

 

 

敵の本拠地に乗り込んだ蔵馬達。今は戸愚呂・仙水・雷禅のクローン人間と戦っている・・・。

「(くそ・・・このままじゃやられる・・・)」

皆がそう思ってきたとき,蔵馬が叫んだ。

 

「逃げてばかりじゃ勝てない! 攻撃するんだ!」
「な・・・!」

彼らは驚いた・・・。こんな状況で戦えと言う蔵馬・・・。
蔵馬は薔薇を取り出していた。・・・みんな,防御から攻撃へと変えた。

「霊丸!」
「飛べ! 霊剣!」
「邪王炎殺 黒龍波!」
「風華円舞陣!」
「くらえぃっ!」
「魔妖妖(デビルヨーヨー)!」
「魔笛散弾射!」
「修羅旋風拳!」
「レインボーサイクロン!」
「爆吐毒触葬!」

みんなの攻撃が,戸愚呂達のクローン人間に当たる。クローン人間は一瞬にして消え去った。
あれだけの攻撃を受けたのだから,当たり前だが・・・。
皆は,ゆっくりと,さっきまで戸愚呂達のクローン人間がいた場所へ歩み寄る。

 

 

「・・・この3人をたした強さ・・・だって言ってたよな・・・コエンマ・・・」
「このことだったのか・・・?」
「っていうかまんまじゃねぇか・・・。戸愚呂と仙水と雷禅たした強さって・・・」

桑原の突っ込み。みんな納得。

「・・・これで人間界が救われたのか?」
「いや,まさか・・・クローンだけが相手なんて・・・。さっき言ったように,まだ敵がいるだろう。
このクローン人間を作ったやつが本当の敵だろう。そいつが,人間界を滅ぼそうとしている・・・」

 

その瞬間,またとてつもなく強い妖気が・・・・。

「・・・嫌な雰囲気だぜ・・・」
「あぁ・・・」
「気ぃつけないと・・・やべぇぞ!」
「・・・上だ!」

蔵馬が,みんなに聞こえるように叫ぶ。皆がいっせいに上を見上げる。

「・・・何か・・・降りてくる・・・?」
「いや,違うぜ鈴駒。ありゃぁ・・・」

皆,一瞬固まって・・・

 

 

 

 

 

「なんか落ちてきてるんだァァァァ!!!!」

慌てて逃げる。いや,それは無駄だった。その落ちてきている物は,大量だったから・・・。

 

「いででででっ!」

その落ちてきているものは,まさしく栗,だった。と言っても,見た目だけだが・・・。

「いて〜! 棘が刺さる!」

その辺飛び回ってうごめく(?)桑原。

「バカ! もう刺さってるだろ! いてててっ!」

幽助のツッコミ。

「栗は,うぉっ! イガだろ! いででいでででっ!」

酎のツッコミ。

「そんなこたどうでもいいだろ」

凍矢の冷静なツッコミ。冷静に栗らしき物体をなるべく避けている。

 

 

「何馬鹿な事やってるんだ! これは・・・!」

蔵馬が栗らしき物体を避けながら叫んでいる。
しかし,もうみんなには聞こえていなかった。それは・・・

 

「いでででででででで!!!!!!」
「いてててててててて!!!!!!」
「あだだだだだだだだ!!!!!!」
「い〜たたたたたたた!!!!!!」
「わわわわわわわわわ!!!!!!」

みんな騒ぎまくってるからだった・・・・。

 

 

「騒ぐな!!!!!!」